OSSTech株式会社

チームで「テックブログを読む会」を始めました

2024-02-26 - 森本 哲也

Unicorn Cloud ID Manager (以下UCIDM) の開発チームで新たに始めた取り組みがあります。

2023年末、とあるイベントに私が参加したときにそういった読書会?勉強会?があることを知って、1ヶ月ほど外部イベントに参加して実地でイベント運営を学び、1月後半から社内版イベントを企画してチームメンバーとやり始めました。これはとてもよいイベントだと私は考えていて定期開催してチームに根付かせようと考えています。

テックブログを読む会のオリジナル

サイボウズ社の西原さんが本イベントについて記事を書いています。オリジナルのイベントの主旨や運営は次になります。

実際にどんなイベントなのか

本稿を読むよりも、実際にイベントに参加して一緒にやってみる方が手っ取り早いかもしれません。

準備なしのたった30分のイベントです。たまにお休みしているときもありますが、ほぼ毎週月曜日の18:30から開催しています。記事を読む時間も含めて30分なのですから、ほとんどの人にとって忙しくて参加できない、時間をとれないといったことはないと思います。いきなりイベントへ行って、訳も分からずやってみて、そこで得た所感がすべてです。

社内版テックブログを読む会のやり方

このイベントの導入は半ば強引に私が進めました。当初メンバーから開発の時間が少なくなることへの懸念の声もありました。

私自身、同期的なチームイベント (要は会議) をなるべく減らしたい方です。開発者の懸念もわかります。また別の記事で書きますが、UCIDM チームは開発の定例会議を隔週で1時間しか行っていません。残りの時間をすべて開発に割り当てています。この会議時間の少なさは昨今のアジャイル系の開発方法論においては特殊な方だと思います。そんな私が会議時間を増やそうと提案しているのですから、これはちょっとした事件です。このイベントには価値があるということを、コミュニティイベントや勉強会に15年以上参加してきた私の直感に訴えるものがあります。たった30分のイベントなのに価値がある。価値のあることだけを30分に凝縮している。このイベントを企画するには多くの試行錯誤を経て洗練されていることが伺えます。

UCIDM チームでは「テックブログを読む会」を次のように運営しています。

イベントを運営するための準備

チームの時間を毎週30分を確保しておく。

  1. 企業テックブログ RSS を流すための専用チャンネル (#techblog-feed) を slack につくる
    • 毎日数十件ものテックブログが流れるので専用チャンネルを作った方がよい
    • このフィードから選択しなくてもよいが、イベント時に読む記事がない人向けにコンテンツプールを作っておく
  2. イベントのための専用チャンネル (#techblog-reading) を slack につくる
    • チャンネルの canvas にイベントの運用方法を書いて周知しておく
      • 基本的に西原さんが行っている運用方法と同じです

実際のイベント

時間になったら専用チャンネルの ハドル に来て、次のように取り組みます。

  1. 最初の8分: 記事を探して選択した記事を読む
    • 観点は自由
    • 内容に関心がある
    • ブログのデザインや文章構成が気になったでもいい
    • 他の人にわからない専門的なことでもいい
    • それぞれに学びがあることが大事
  2. 次の2分: 記事の所感をテキストに起こす
    • 記事の URL を slack に貼り付けてスレッドに所感を書く
  3. 次の20分: みんなの所感を聞いて回る
    • 意見交換で多くの発言を引き出す

たったこれだけです。これ以上でもこれ以下でもありません。

実際に1ヶ月やってみての所感

1ヶ月 (4回) にわたって「テックブログを読む会」を実際にやってみてメンバーの所感を聞いてみました。

  • 知らないことを触れる機会にはなっている
  • テックブログを読むことに抵抗はない
  • 他メンバーの読んだ記事から違う分野の話しを聞けて新鮮ではある
  • よいテックブログの記事をみつけて選ぶのがやや難しい
  • タイトルからジャンルや内容がわからないことが多い

開発に閉じたイベントでもないため、チーム外から営業さんがやってきて、営業に関する記事を共有してくれたこともありました。私は営業の記事をほとんど読んだことがないので新鮮でした。そして、メンバー全員から今後も継続してよいという意見が出ました。

このイベントを1年間続けてみたときにどういった効果や影響が出てくるのか、またそのときがきたら紹介しょうと思います。